ナットウキナーゼの「血栓を溶かす」作用


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「ナットウキナーゼ」とは何か、効能・効果 からの続きです。

血栓融解作用を持つナットウキナーゼを多く含む「納豆」ですが、実は医療用の薬として、患者の血栓を溶かす作用がある「ウロキナーゼ」という物質があります。


このウロキナーゼという薬、医療の現場では、金額換算で数十万円になる分量が治療において投与されることもありますが、それと同程度の効果を得るために必要なナットウキナーゼの分量はなんと、納豆100g程度で済むそうです。

ということは、ふだん何気なく食べている納豆の1~2パックが、高額な薬に相当するほどの価値を秘めているという見方もできそうですね。

ただしナットウキナーゼの血栓融解作用は、あくまで一定の条件のもとで行われた臨床試験で導き出されたものであり、人を対象としたときの有効性について確定的な効果を示したデータは、現時点ではまだ有りません(「健康食品」の安全性・有効性情報内ナットウ(ナットウ菌)ご参照)。

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しかし、ナットウキナーゼという酵素が血栓を溶かす作用を有していることはまぎれもない事実であり、今後ヒトに応用した場合の研究が進むにつれて、この日本オリジナルの健康食品の存在感が、ますます高まってくることでしょう。


ちなみにナットウキナーゼの作用は、6~8時間程度続くとみられています。

脳卒中や狭心症などにつながる「血栓」が出来やすい時間帯が深夜~早朝であることを考え合わせると、予防の観点から夕食後ないし就寝1~2時間前に、納豆を1パック食べるのもおすすめです。


すでにナットウキナーゼのサプリメントは世にいくつも出回っていることもあり、必ずしも納豆そのものを毎日食べる必要はないと、あるいはお思いかもしれません。

しかしナットウキナーゼは、70℃程度に加熱すると成分が変性してしまうので、たとえばドライ(乾燥)納豆のように高温乾燥のプロセスを経た納豆加工食品を摂っても、ナットウキナーゼの効能は得られない点に注意しましょう。


納豆には、ナットウキナーゼ以外にも、納豆の主な栄養~種類・特長・効能 で述べたような多くの優れた栄養が、バランスよく併せ含まれています。

納豆は一食わずか100円前後のコストで、「食物を通じたバランスのよい栄養摂取」が気軽に実現できるという、サプリメントや他の食品にはなかなか見出し難いメリットがあるので、ぜひともそれを活かしていきたいものです。

次のコラムビタミンK2も豊富、骨粗鬆症予防と納豆 では、納豆の含むもうひとつのすぐれた栄養素「ビタミンk2」について、ご説明します。

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