栄養・効能のエントリー一覧

日本のオリジナル食品「納豆」の優れた栄養

一説には弥生時代、また文献上は平安時代からその存在を確認できる、歴史と伝統ある日本古来の食品「納豆」。


私たちになじみの深い「糸引き納豆」以外にも、塩辛納豆・干し納豆・揚げ納豆など郷土色豊かで様々な種類の納豆があり、現代はフリーズドライ製品や納豆成分のサプリメントに至るまで、食べ方の多様化も進んでいます。

日本人にとっての国民食であるこの納豆、皆さんは日々どれくらいの割合で食べているでしょうか。

納豆


ご存じのとおり納豆は、大豆を納豆菌で発酵させただけの、ある意味とてもシンプルな食品です。

作り方もシンプルで、伝統的な製法としては、柔らかく煮た大豆を稲の藁(わら)で包み、数日間あたたかい所に置いておくだけです。

発酵を促すため、穴を掘って土や雪の中に藁を埋めておく伝統製法も、よく知られるところです。

この場合、稲の藁にもともとある納豆菌が大豆に移って発酵がはじまるため、わざわざ種となる菌を使う必要はありません。

しかし大量生産・大量消費時代の今、それだけの稲の藁を用意するのも大変ということで、皆さんがスーパーマーケットなどでよく見かける3~4個パックの納豆で使われている、発泡スチロール製の容器を使った製法が主流となっています。

こちらのほうは、蒸煮した大豆に培養した納豆菌を接種し、それを発泡スチロールの容器に入れてつくります。包装してから発酵室で保温すると、納豆菌が増殖して納豆になるわけです。

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納豆の主な栄養~種類・特長・効能

納豆の栄養や効能・効果をみるにあたって、まず納豆が主にどのような栄養素を含む食品かをチェックしておきましょう。


納豆は、大豆を納豆菌によって発酵させた食品なので、必須アミノ酸を含んだ良質なたんぱく質などの大豆の栄養素を、ほぼ受けついでいます。

ただし大豆はそのままでは消化しにくいため、体内ではたんぱく質の6~7割ほどしか吸収されません。

しかし発酵して納豆になることによって消化性が向上し、含有するビタミンやミネラルも増加するのみならず、たんぱく質の消化吸収率も9割以上にアップするのです。

(納豆が含むたんぱく質については 納豆プラスαで、必須アミノ酸を摂取 ご参照。)

納豆には、便通をよくして腸内環境を整える「不溶性の食物繊維」も、豊富に含まれています。

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納豆プラスαで、必須アミノ酸を摂取

大豆は栽培上日本の気候風土になじみやすく、また多くの肥料を必要としない作物であったことから、しょうゆ・みそ・豆腐などさまざまにそのかたちを変え、日本人の食生活に深く根づいてきました。

納豆の栄養は納豆の原料が大豆・水・納豆菌であることからして、基本的に大豆の栄養に由来します。

納豆100グラム(約2パック強)が含んでいるたんぱく質の栄養価は、卵でおよそ3個分、牛肉で約80グラムに相当します。

(納豆のアミノ酸(たんぱく質)についてはさまざまな栄養成分による健康維持効果 ご参照。)

成人男子が一日に必要な栄養所要量からみた場合、納豆100グラム(約2パック強)を食べることによって、たんぱく質で全体の約25%、カルシウムは15%、ビタミンB2は40%を満たしてくれます。

納豆菌を繁殖させることで、単に大豆を煮ただけの時より消化吸収率もアップします。

また、豆腐やきな粉・煮豆といった大豆加工製品のなかでも、その栄養量ナンバー1です。

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「ナットウキナーゼ」とは何か~効能・効果

納豆を一躍有名にした、血栓を溶かす(血液をサラサラにする)作用を持つとされる酵素「ナットウキナーゼ」についてご説明します。

この「ナットウキナーゼ」は、倉敷芸術科学大学の教授である、須見洋行医学博士によって発見されました。

ナットウキナーゼは、納豆のネバネバ部分に存在しています。

ナットウキナーゼには、血管の中にできる血の固まり(血栓)の主な成分である「フィブリン」というタンパク質の一種に働きかけ、これを分解する作用があります。

この他にも、血栓溶解酵素をつくりだす物質を増やしたり、活性化させたりする働きがあることもわかっています。

日本ナットウキナーゼ協会(参考リンク)

このナットウキナーゼ、一日の摂取推奨量は2,000FU/日以上(納豆50g相当)とされていますが、市販の納豆1パックがまさに50g前後ですから、「一日1パックの納豆」を食べることによって、必要量の大部分を取ることができる計算になります。

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ナットウキナーゼの「血栓を溶かす」作用

「ナットウキナーゼ」とは何か、効能・効果 からの続きです。

血栓融解作用を持つナットウキナーゼを多く含む「納豆」ですが、実は医療用の薬として、患者の血栓を溶かす作用がある「ウロキナーゼ」という物質があります。


このウロキナーゼという薬、医療の現場では、金額換算で数十万円になる分量が治療において投与されることもありますが、それと同程度の効果を得るために必要なナットウキナーゼの分量はなんと、納豆100g程度で済むそうです。

ということは、ふだん何気なく食べている納豆の1~2パックが、高額な薬に相当するほどの価値を秘めているという見方もできそうですね。

ただしナットウキナーゼの血栓融解作用は、あくまで一定の条件のもとで行われた臨床試験で導き出されたものであり、人を対象としたときの有効性について確定的な効果を示したデータは、現時点ではまだ有りません(「健康食品」の安全性・有効性情報内ナットウ(ナットウ菌)ご参照)。

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ビタミンK2も豊富、骨粗鬆症予防と納豆

ナットウキナーゼ」に続き、納豆の持つ特筆すべき栄養素「ビタミンK2」についてご説明します。

脂溶性のビタミン「ビタミンK」には、ビタミンK1~K4の4種類があり、そのいずれにも「血液を凝固させる(止血)作用」「カルシウムを骨に定着させる作用」があります。

ビタミンK1は私たちがふだん食べる野菜や海草類に多く含まれているのに対し、ビタミンK2は微生物が作り出すビタミンであり、通常の食材にはなかなか含まれていません。

ビタミンK2はチーズやヨーグルトにも含まれていますが、含有量では納豆が世界一なのです。


ところで通常、ビタミンKの摂取不足になることはまず無いと言われます。

実は、ビタミンK2は人体の腸内細菌によっても作り出されており、供給そのものが途絶えるということがまず無いからです。


しかし、高齢者の場合はちょっと事情が異なり、加齢とともに腸内の善玉菌のはたらきが弱まることからビタミンK2を作り出す力も衰え、ビタミンK2が不足しがちになります。

さらに、日本国民が一日の必要摂取量を満たしていないとされる「カルシウム」は、年齢を問わず皆ただでさえ摂取不足なわけです。

ちなみに納豆は、良質のカルシウムも多く含んでいます(さまざまな栄養成分による健康維持効果 ご参照)。

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さまざまな栄養成分による健康維持効果

納豆の持つ特筆すべき栄養素として「ナットウキナーゼ」「ビタミンK2」を取り上げてきましたが、納豆は他にもまだまだ、健康のためにぜひ積極的に摂りたい様々な栄養素を含んでいます。

ここでは、納豆の含むそのほかの代表的な栄養成分について、主な特長をご紹介します。

たんぱく質

納豆の原料である大豆は、良質の植物性たんぱく質を含んでいます。

生命維持に不可欠なたんぱく質は、いわばアミノ酸の集合体ですが、大豆たんぱく質は「畑の肉」と言われるほどに良質です。

たんぱく質の有益さを示す「アミノ酸スコア」で言えば、肉・卵のほうが大豆よりスコアはたしかに高いのですが、肉などの動物性食品は一般に脂肪も多く含むため、脂肪分の摂取過剰が心配されます。

納豆などによって大豆たんぱく質をとる分には、そのような心配はないため、ぜひ積極的に摂取したいものです。


カルシウム

意外に思われるかもしれませんが、納豆には良質のカルシウムも、豊富に含まれています。

一パック(50g)の納豆が含むカルシウムは45mgほど、同量の牛乳の場合55mg程度ですから、量的にも質的にも、決して牛乳のカルシウムに引けをとるものではありません。

納豆の素晴らしいところは、カルシウムの吸収率を良くする良質の「植物性たんぱく質」や、カルシウムの定着率を高める「ビタミンK2」が、あわせて含まれている点です。

さらに納豆には、女性ホルモンに含まれ骨密度をキープするはたらきのあるエストロゲンと同じはたらきをする「イソフラボン」も含まれています。

高齢の女性にとって心配な骨粗鬆症の予防に、納豆が良いといわれるゆえんです。


リノール酸

「リノール酸」は体内で合成できないため、食品から摂らなくてはならない必須脂肪酸です。

リノール酸には、血中コレステロール値を下げる効果が明らかになっています。

ただしリノール酸を過剰に摂取した場合は、善玉(HDL)コレステロールを減少させたり、また酸素と結びついて過酸化脂質を生じやすくするという弊害もあります。

(コレステロールについては「コレステロールを下げる 3分レッスン」を、あわせてご参照ください。)


これを防ぐためにも、リノール酸とともに強力な抗酸化作用のある「ビタミンE」や「ビタミンC」といっしょに摂取することが大切になります。

幸いなことに納豆は、リノール酸のみならず、ビタミンEも豊富に含んでいます(ビタミンEは、摂り過ぎの心配のないビタミンです)。

納豆の糸の粘りにひそむ、味と栄養 でも述べましたが、ビタミンCが多く含まれるネギを薬味に、納豆にあわせて食べるのもよいですね。

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納豆の「ポリアミン」~アンチエイジング効果

ヒトの細胞を含めたほとんど全ての生物の細胞に存在し、分裂によって新しい細胞を作ったり、あるいは現状の細胞を安定させるために必要な抗老化物質の一つに、「ポリアミン」という成分があります。

ポリアミンは若いうちは体内で比較的活発に合成されますが、歳をとるにつれて作られにくくなります。

超高齢化が進む日本において、「アンチエイジング(抗老化)」への関心は高まる一方ですね。

一般に細胞の老化は、体内の免疫細胞の慢性的な炎症などにより、生体細胞の酸化が進むことで加速します。すなわち「動脈硬化」が進み、身体のあちこちに老化現象が見られるようになり、生活習慣病の罹患リスクも高まります。

動脈硬化を学ぶ~その概要・予防・食事

体内の免疫細胞を活性化させることができれば、細胞の炎症とそれに伴う酸化物質の発生が抑えられて、老化そのものや加齢に伴う病気への罹患に、強いブレーキをかけることができます。


このような抗老化作用、すなわちアンチエイジング効果をもたらす重要な成分のひとつとして注目されているのが、この「ポリアミン」なのです。

医薬品の中にも、患者の炎症を抑えたり免疫力を上げる効能を目的として、ポリアミンを含有するものがあるそうです。

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